企業が社会的信用やイメージを向上させるために必要なものや方法とは?

企業が社会的信用や イメージを向上させるために 必要なものや方法とは? その他リスク

SNSが隆盛となる中で、企業のマイナスの評判が瞬く間に社会に広がるようになりました。たとえ末端の社員やアルバイトがしたことでも、動画で撮影され、それが拡散、炎上することであっという間にマイナスイメージが広がり、企業の社会的信用を失ってしまうことになります。

ハズり狙いで仕掛けても、それと炎上は表裏の関係でありリスクがあります。企業が社会的信用、イメージ向上を果たすためには、地道な取り組みがベースにあるべきです。

では、企業の社会的信用を上げるために何をすればよいのでしょうか?今回は、企業の社会的信用、イメージアップのための具体的な取り組みや方法について解説します。

できることから着実に積み上げていってください。

社内で情報共有できるシステム構築が信用力向上の土台となる

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企業の社会的信用を高めるためには、その企業が社内でしいかり意思統一できていることが条件になります。

社会的信用を失うきっかけとして、社員がうかつに自社の情報を流してしまう、漏洩してしまうということがあります。SNS上に漏洩しての炎上は論外ですが、それ以外にもメールや社外の人と会った時にうっかり話してしまうこともあります。

そうしたミスをなくしていくためにも、社内情報のマーケティングスケジュールに沿った管理などが必要になります。

スケジュール管理は情報管理にもつながり、うかつな情報漏洩を防げます。これにより、取引先も情報を漏らさない企業に対して、真摯な交渉ができるようになります。

秘密裏に進めるプロジェクトなどはお互いの信用が不可欠です。国家間の外交でも、情報を漏らさず事務方で打ち合わせし、最終的には政治のトップ会談で決着するのが定石です。その間に情報を漏らす国は信用を失います。

マーケティングスケジュール管理をしっかりすることで、顧客、取引先、顧客候補から見ても管理が行き届いていることがわかり、社会的信用が増します。まず社会の体制整備が社会的信用を高める土台になるとご認識ください。

企業の社会的信用を高める取り組みの具体的方法6選

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企業のスケジュール管理がしっかりできている前提で、社会的信用を高めていくために何ができるのか、何をすべきなのか具体的方法をいくつか紹介します。全部できればもちろん良いのですが、できることから手を付けていただいて構いません。

CSRに沿った事業運営

CSRという言葉をご存知でしょうか?

CSRは「Corporate Social Responsibility」=「企業が担う社会的責任」の略語として利用されています。

「CSR担当部」などを持つ大企業も増えており、その重要性が感じられます。コンプライアンスとCSRは似ていますが、コンプライアンスは「法令順守」を意味するのに対して、CSRは「より広義な意味で社会の要請・要求に応えるための考え方」となります。

CSRを果たしている企業は、当然コンプライアンス順守もしていることになります。コンプライアンスはCSRに含まれます。

CSRを実践するためには、具体的に以下の取り組みを行い、結果を出さなければなりません。

  • 消費者への責任ある提供と対応
  • 人権を尊重した適正な労働条件
  • 地域社会への貢献
  • 不正のない雇用
  • 環境の配慮

企業の内部にも外部にも誠実でなければならないということです。顧客向けの対応はもとより、労働条件や雇用など社員、従業員への対応にも配慮しなければなりません。

従来の日本型雇用環境ではこの条件を満たさない可能性があります。当然、過重労働やサービス残業はNGです。

そして、このCSRは実践と情報開示の両輪が成立していなければなりません。開示しなければ外部評価ができないからですが、開示することで虚偽の成果を公表していないことになります。

外に堂々と企業の取り組みを出せるというのが、なによりも大きいのです。

金融機関からの格付を上げる

金融機関の融資判断の際、その企業の業績や売上、負債(借入金など)、返済実績など低両面と市場動向や業暦、経営者自身の資質などの定性面の両輪で評価します。

この両方が高い企業は金融機関の格付けチェックで高い評価を得られ、社会的信用につながります。金融機関が多額の融資をできる企業は、当然社会的信用があることの証明になります。

企業の取引先に有名銀行がいくつもあれば、それはほかの顧客の信用度向上にもつながります。

金融機関からの格付けを上げる方法の1つとして「DES」というやり方があります。DES(Dept Equity Swap=デット・エクイティ・スワップ)とは、「デット=借入金」と「エクイティ=資本金」を「スワップ=交換」することです。

「代表者個人からの借入金を資本金に振り替える(社長借入金を現物出資する)」ことになります。創業時に代表者のプライベート資金からの借入金をそのままにしている企業があります。

実質、これは出資金ですので、資本金を割り増すことで振り替え、結果的に自己資本比率を上げられます。

自己資本比率が高い企業は融資判断でプラスになりますので、結果的に金融機関からの格付けが上がります。それが企業の社会的信用向上につながります。

IPO(株式上場)を狙う

社会的信用を上げる方法として「IPO」があります。IPOとは、Initial Public Offering=(「新規公開株」や「新規上場株式」)の略称で、未上場の企業が新株の発行などによって、証券取引所に株式上場することを指します。

「この会社は上場企業だから」と聞くとみなさん信用しますよね。株式上場には条件があり、その審査をクリアしているということも対外的な社会的信用をもたらします。

IPOによって、株主からの要求が厳しくなります。上場企業の基準を満たし、株式を市場で購入してもらうためには、経営の透明性が不可欠です。

IPOによって必然的にCSRも実践しなければならなくなります。資金調達力が上がり、社会的知名度も向上します。「上場企業」にふさわしい振る舞いが必要になるため、そのためには社会的信用を高めた状態を維持せざるを得ないのです。

SDGsへの取り組み

SDGsは「Sustainable Development Goals」の略称で、「持続可能な開発」の理念を発展させたものです。

国連加盟国が目指す17の目標をもとに、世界的に事業を推進しようとするものです。単なる環境保護やエコロジーではなく、幅広い分野に及んでいます。

具体的には、以下の17つの目標を達成できるよう、企業が理念を掲げてそれを達成するための商品やサービスを開発します。

  1. 貧困をなくそう
  2. 飢餓をゼロに
  3. すべての人に健康と福祉を
  4. 質の高い教育をみんなに
  5. ジェンダー平等を実現しよう
  6. 安全な水とトイレを世界中に
  7. エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  8. 働きがいも経済成長も
  9. 産業と技術革新の基盤をつくろう
  10. 人や国の不平等をなくそう
  11. 住み続けられるまちづくりを
  12. つくる責任つかう責任
  13. 気候変動に具体的な対策を
  14. 海の豊かさを守ろう
  15. 陸の豊かさも守ろう
  16. 平和と公正をすべての人に
  17. パートナーシップで目標を達成しよう

最近の、ストローが紙製になる、フォークやスプーンが木製になる、レジ袋削減などもSDGsの理念達成の1つの過程となります。

資源エネルギーが世界的問題になっている中で、SDGsを掲げていることは社会的信用を高めることに寄与します。

ベンチャーキャピタルからの資金調達

事業会社/CV(コーポレートベンチャーキャピタル)から資金調達することができると、社会的信用のバロメーターになります。

金融機関ではない投資事業会社、ベンチャーキャピタルから資金調達できる企業は、成長や事業拡大が望めることであり、社会的信用度を測る指標になります。

信用度があり、かつ企業に将来性があり、ベンチャーキャピタルが投資してもよいと思わせることが重要です。

ベンチャーキャピタルから資金調達できること大きなステータスであり、それをHPや自社の宣伝資料に使うなどして、社会的信用を高められます。

帝国データバンクの評価を高める

最後は帝国データバンクの評価を高めることです。

帝国データバンクは、1900年(明治33年)に創業した日本最古の信用調査会社です。古くから企業信用調査を実施しており、「帝国データバンク調べ」という調査統計が公的資料などにも使われていて、社会的信用度は段違いです。

帝国データバンクが信用調査を行った企業に対しては「評点」がつけられます。クレジットや借入の信用情報機関とは別の存在で、その評価は銀行などの金融機関や企業へ伝えられます。

つまり「帝国データバンクの調査結果がある」時点で1つのステータスであり、さらにその評価が良いと社会的信用が高くなります。

帝国データバンクは民間企業なので、調査の申し出があっても断れますが、社会的信用のためには積極的に自社の情報開示した方がよく、調査に協力してください。

社会的信用を高めるためには、帝国データバンクからの調査要請に対しては、企業は積極的に応じてください。

企業の社会的信用を高めるメリット

企業がこのような方法によって社会的信用を高めるのは、その後の仕事にプラスになるからなのですが、具体的なメリットはどのようなものなのか、簡単に紹介します。

資金調達しやすくなる

銀行などからの融資が受けやすくなります。上の方法によって、社会的信用だけでなく財務諸表の内容も改善しているはずです。

キャッシュフローがしっかりしていれば、返済能力も認められるため、金融機関が融資する際の評価も高くなります。

社会的信用によって、たとえ経営が厳しくなっても「この会社なら信用があるから大丈夫」と追加融資に応じる可能性もあります。

M&A交渉を有利に進められる

企業の社会的信用を高めることで、M&Aにおいても享受できるメリットが大きくなるかもしれません。

「社会的信用がある○○という会社をM&Aで買収した」とPRできれば、買い手側の評価も上がりますし、「どこの馬の骨ともわからない新興企業に買収された」というネガティブなイメージも払しょくでき、自社を高く売れます。

高い社会的信用は、敵対的買収から自社を守るうえでも役立ちます。敵対的買収に際してのコストが高くなるため、そのリスクが下がるほか、「社会的信用がある企業も守ろう」と「ホワイトナイト」が登場しやすい環境が作られます。

新規顧客層の開拓にプラス

B2Bの場合もB2Cの場合もそうですが、企業が新しい顧客を開拓したい場合、社会的信用があればプラスに働きます。

社会において評価が高いことがわかれば、新規取引先はリスクよりもベネフィットを感じ、積極的に取引に応じるはずです。

一般消費者も「世間の評価」が高い企業であれば安心して商品を購入したり、サービスを受けたりする動機づけになります。

社会的信用は世間の評価と関係するので、世間に弱い日本人には有効なのです。データで評価を示せるのも大切ですが、口コミ的な社会的信用も重要な要素になります。

このように社会的信用を高めることにはメリットがあります。一方、デメリットは見当たりません。

企業の社会的信用を高めるのは今や常識です!

企業の社会的評価は定量的なものと定性的なものがありますが、どちらも自社の価値を高め仕事を有利に進めること、さらに何かあった時のダメージコントロール、リスクヘッジに有効です、

不祥事が続く企業が何かネガティブなことを起こすと「またやらかしたのか!」とさらに蟻地獄にはまってしまいますが、社会的信用があればそうした流れになりません。

金融機関からの融資やほかの資金調達の場合でも社会的信用が重視されます。リスクヘッジと積極的な事業展開のためにも企業は社会的信用をより高めるべき時代に来ています。

ぜひ、今回紹介した社会的信用を高める取り組みを実践してみてください。

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