企業も商品開発や業務効率の改善などのために、ITツールやソフトの導入を考えることもあるでしょう。今では企業として運営していくためにITの力を使用することは大事です。
積極的に取り入れていくのも良い方法ですが、その際はITリテラシーについて確認しておく必要もあるでしょう。
「ITリテラシーとは？」「ITリテラシーが高い低いは何が関係しているのか？」と疑問を感じることもあるでしょう。企業のITリテラシーの重要性について紹介しましょう。
ITリテラシーとは何か？
ITリテラシーという言葉を聞くこともありますが「そもそもITリテラシーとは何か？」と考える人もいるでしょう。
ITリテラシーとは社会生活の中で、いろいろな情報を効果的に発見して獲得し、精査や使用、運用を行うことです。
主にITリテラシーは以下の3つの方法で行うことができるため、それぞれ紹介しましょう。
情報リテラシー
情報リテラシーは多くの情報を使いこなすための能力の1つです。
情報リテラシーは的確に情報を発見する能力、得た情報を正しく評価する能力、新しい情報を得ることができる能力の3つに分類されており、現代では情報がいろいろ出ており、全てが正しいわけではありません。
偽の情報などもたくさんあるので、しっかり的確な情報を発見して、それが事実であり信頼できるものなのか判断する必要があります。
情報は流動性があり、しっかり見極める必要性や探し出す知識が重視されているため、必要な項目と言えます。
コンピューターリテラシー
コンピューターリテラシーは名前の通り、コンピューターに関する知識とスキルの高さを指します。
コンピューターは例えば、スマホやパソコンなどがあり、検索の方法やタイピング、ショートカットキーの活用術などがあります。
コンピューターに関してどこかで操作を熟知しており、機能を活用できるのかによってリテラシーの高さは変わってきます。
あまりコンピューターに関して学習経験がない高齢の方だと、この分野のITリテラシーが低いこともあるでしょう。
インターネットリテラシー
インターネットリテラシーは、インターネット上の情報発信において個人情報の流出やプライバシーの侵害を防ぐ能力です。
今ではインターネットが当たり前に使用されていますが、使い方遠しっかり理解していなければ、自分の個人情報が流れて迷惑メールがたくさんくるようになったり、他の人のプライバシー遠侵害して訴訟問題になったりすることがあります。
そのため、情報発信や検索などは故意ではなくても結果的に自分が加害者になってしまうこともあるため、インターネットを使用して情報発信するときは十分注意して行いましょう。
ITリテラシーが低いとどのようなリスクがあるのか
ITリテラシーは情報収集やコンピューター、インターネットを利用するときに大事な知識です。
もし、ITリテラシーが低いなら、いろいろな問題を発生させることになるからです。
ITリテラシーが低いことでどのような問題が起こる可能性があるのか紹介しましょう。
自分の情報が漏洩してしまう
ITリテラシーが低いなら自分の個人情報を漏洩させてしまう可能性があります。
自分や企業コンピューターには個人情報や機密情報がたくさん入っているでしょう。
個人だと自分の住所や電話番号、企業だとクライアントの情報や経営情報などがあります。
特に、企業の場合は機密情報として漏洩させてはいけない情報がたくさんあり、もし外部に漏れてしまうと経営上で大打撃を受けるだけでなく、損害賠償なども支払わなくてはいけないケースもあります。
実際に不正アクセスや内部の人間の業務上過失などで情報が漏洩してしまい、大損害を被った企業も多いです。
情報漏洩してしまうと企業の信頼も失墜してしまうことになるため、新規顧客の開拓や既存の顧客が離れてしまう結果となる場合もあるでしょう。
炎上してしまうこともある
こちらからインターネットなどで情報を発信するときに、注意していないと世間から猛批判やバッシングを受けることもあります。
今ではツイッターやインスタグラムなどのSNSを通して情報発信すること、企業もブログやホームページから情報提供するなど、いろいろな方法で行うことができます。
これらの情報を発信することで、個人ならインフルエンサーとして活躍できたり、企業は新規顧客などのビジネスに活用できたりすることが可能です。
ただ、発信する情報が社会的に不適切であったり何かを批判するような言葉が記載されていたりすると、逆に世間から批判の対象となって信頼が失墜することもあります。
企業の場合は評判が下がってリピートの顧客やクライアントから撤退されてしまうなど、大きなダメージを受けることもあるため情報発信は注意しておく必要があるでしょう。
業務の生産率を低下させてしまう
企業の場合はコンピューターを使用して業務を行うことがありますが、その際にコンピューターリテラシーが低いと、作業効率が低下して業務がうまく回らないこともあります。
企業も、今ではいろいろソフトやクラウドサービス、ツールを使用して業務を行うことが多く、上手く使いこなすことができれば、短期間で作業を行うことが可能です。
例えば、経理でも専用の経理ソフトやツールを使用すれば仕訳や記帳などが簡単に行えるため管理も楽になるでしょう。
業務も一元管理や共有が行えるなら、作業がどこでも行えるため、従業員も手間をかけずに作業が行えます。
しかし、従業員の多くがクラウドサービスやソフトウェアのリテラシーが低いなら、導入したとしても業務効率が上がらないこともあるでしょう。
従業員がいちいち確認するようなら作業が行える人も説明する時間が多くなるため、効率が低下することもあります。
ITリテラシーが低いなら、業務の効率化も難しくなることを覚えておきましょう。
設備の危険性が増すこともある
ITリテラシーが低いなら企業の設備への危険性が増すこともあります。
ITリテラシーの中でも情報について知識が無いなら、何でも鵜呑みにしてしまい、会社に大損害を与えてしまうことがあるからです。
例えば、会社の業務効率を上げようと何でも勝手にソフトやツールをダウンロードしてしまうと、怪しいサイトやメールにアクセスしてしまい、その結果ウイルスに感染してしまうこともあります。
もし、マルウェアなどに会社のパソコンが感染すると、業務効率だけでなく、設備が壊れて買い替えをしなくてはいけないことにもなるでしょう。
情報リテラシーが無いならサイトの情報が怪しくても疑うことが無いため、従業員にその知識があるのか確認しておくことが大事です。
市場や顧客の情報を得られないことも
ITリテラシーが無いことで、市場や顧客の情報を得られないこともあります。
企業にとって市場の動向や顧客の情報を掴むことは利益に直結します。
市場や顧客の中で何がトレンドになっているのか把握することでピンポイントで戦略を立てることができ、新規顧客も獲得しやすくなるでしょう。
しかし、従業員のITリテラシーが低いのであれば、ツールなどの技術を用いて市場動向を正しく把握することができないため、他の企業に遅れをとったりトレンドから外れて利益獲得を逃してしまったりすることになるでしょう。
マーケティング業務は実際に外出して世間の人たちから情報を得るというよりも、インターネットを利用して正しい情報を得ることが主流となっています。
そのため、正しい情報を識別するスキルも身に付ける必要があり、企業だけでなく従業員のITリテラシー向上も必要になってくるでしょう。
ITリテラシーを高める方法には何があるのか？
ITリテラシーが低いままだと、企業の業務に支障をもたらすことになるため、しっかり対策を立てておく必要があるでしょう。
そのためITリテラシー遠高めるために、どのようなことができるのか知っておくのは大事です。
ITリテラシーを高める方法は以下のことを行うことができるでしょう。
ITリテラシーによるリスクを従業員に理解してもらう
ITリテラシーを高めるためには、従業員にリスクを知ってもらうことが大事です。
ITリテラシーを高めることがなぜ重要なことなのか、従業員が理解できれば高めるための対策も効果が出やすくなるでしょう。
ITに関して知識がない人や普段あまり接することがない人には、日常生活の中でも意識してもらうようにすべきです。
特に、年代が高めの従業員の場合はITリテラシーを軽く見ている方もいる可能性があります。
各従業員にリスクを知ってもらえるように、企業内のメールによる通知や掲示板での伝達、また部署の責任者に公示してもらうなど、自社に合った方法を用いて意識を高めるようにしましょう。
研修などを行って知識やスキルを得られるようにサポートする
ITリテラシーを高めるために、研修を計画するのも良い方法です。
従業員へのITリテラシーを高めるために公示をして、リスクを知ってもらうだけでは不十分だと言えます。
リスクを理解しても従業員自体のスキルや知識が無いなら、注意していてもトラブルを引き起こしてしまうことがあるからです。
各従業員が対策をして知識やスキルを高めることには限界があるため、企業側でリテラシーを高めることができるように、サポートするのがおすすめです。
サポート体制としてはいろいろな方法がありますが、効果的と言えるのは研修です。
研修を各会社の部門で行うなら、従業員全体に一定の知識とスキルを獲得してもらえるため、各従業員ごとに温度差が生じることはないでしょう。
ただ、研修で効果を出すためには内容を充実させることが重要です。
研修の中身が薄いなら予想した効果を得られない場合もあるからです。
自社内でITリテラシーが高い人材がいるなら、その人たちを中心にして計画できますが、適した人材がいない場合は外部から講師として招くことも検討しておくべきです。
自社にとって最適な方法で研修を行うようにしましょう。
最新のツールやソフトなどを把握しておく
ITリテラシーを高めるためには、最新のツールやソフトなどを把握しておくことが大事です。
ITツールやソフトは日々アップデートされており、より利便性や効率を向上させることが可能です。
いつまでも古いソフトやツールを使用しているようであれば、ITリテラシーを向上させることもできないため、企業側で最新のツールとソフトを把握して、使用できるものを選択するようにしましょう。
また、最新のツールやソフトを導入する際は従業員にやり方を教えることも大事です。
導入しても新しいものであれば従業員は覚えるのに時間がかかることもあるため、ITに詳しい人がマニュアルの作成や指導を行い、従業員がある程度のリスクや仕方を覚えることができるようにしましょう。
IT関連の資格取得を考える
IT関連の資格取得を考えることもできます。
世の中にはいろいろなITの資格が存在しており、取得に向けて学習を促すことでリテラシーを向上させることが可能です。
ITに関連した資格にはITパスポートやGoogle cloud認定資格などがあり、ITパスポートは基礎知識を証明することができる国家資格です。
Google cloud認定資格はGoogleが提供する民間資格で、クラウド全般に対して実践的な知識を身に付けていることを証明できます。
他にも資格だけでなくプログラミングを覚えさせるなどもITリテラシーを高めることができるため、向上の方法として考えてみましょう。
企業はITリテラシーの向上も考えよう
企業側はITリテラシーについてしっかり考えることが大事です。
ITリテラシーが低いままだと損失を受けることもあり、企業にとっては大きなリスクとなります。
ITリテラシーを向上させる方法はいろいろあるため、自社に合った方法を選択して対策を行うようにしましょう。
