経営者はいろいろなリスクに対して準備しておくことが大事です。
リスク対策をしておかなくては、突然不測の事態が生じた際に対処することができず、会社が大きな損害を被ってしまうことがあります。
ただ経営者の方は「どのようなリスクに対策を講じておく必要があるの？」と疑問を感じてしまうでしょう。
経営者が知っておくべきリスクについて経営上のリスクがあります。
今回は会社の経営を行う上で起こり得るリスクとその対策をポイントを交えてご紹介します。
経営のリスクとは？
経営者は会社の運営が円滑に行えるように、経営リスクを考える必要があります。
ただ「経営リスクとは？」と内容について知っておきたい部分もあるでしょう。
経営リスクとは名前の通り経営上に起こりえるトラブルであり、予想し得ない事態が発生して経営上でダメージを受ける可能性があります。
企業はリスク管理として経済状況を常にチェックしますが、市場の動向は常に変化しており、一定ではありません。
また、政府の発表や世界の情勢によって思わぬ事態が発生することもあるため、対処しきれないこともあります。
業務上のミスやトラブルも経営に大きなダメージを与えることがあるため、リスクに対して常に気を配って予防策を講じることが大事です。
経営リスクにはどのような種類があるのか？
企業は経営リスクについて予測して対策を講じることが大事ですが「どのような経営リスクの種類があるのか？」と疑問を感じることもあるでしょう。
経営リスクは、いろいろな種類があるので、以下の点を確認しておくようにしましょう。
経営戦略によるリスク
会社の経営者は常に経営が失敗するリスクを持っています。
例えば、会社が利益を得るために事業を拡大してとしても、必ず成功するわけではありません。拡大した事業がうまく軌道に乗らず、逆に赤字による損失を出すようになって、経営が悪くなるリスクもあります。
また、企業の業務効率などを求めて設備投資を行う、または売上を伸ばすために商品価格を変えることなども考えるかもしれませんが、必ず自分の思惑が当たる保証はありません。
また他にも経営戦略としては新商品の開発、M&A、海外進出、事業継承などもあります。
しかし、事前に調査やリスク軽減を図ったとしても必ず会社の利益に直結するわけではなく、逆に損失を被ることもあります。
投資した金額が大きいほど、失敗したとき場合は会社経営に大きな影響を及ぼすため注意が必要です。
財務リスクによる資金力の低下
経営上には財務リスクも考えておくことが大事です。
財務リスクは会社の資金が無くなってくることです。
例えば、経営不振や売上の低下など、今まで利益を出していたものが赤字を出すようになってくること、また上記で紹介した経営戦略が失敗して赤字を出してしまうこともあります。
商品の赤字や経営戦略の場合は事前の調査や切替によって対策を立てることができるため、リスクを脱することも可能ですが、景気の変化によって陥る財務リスクは直ぐに対処できない場合もあるでしょう。
情勢の変化や経済が急に暴落した際は，事業が大打撃を受けて収益を得ることができなくなることもあるからです。
例えば、コロナの影響によって飲食店や観光産業は経営的に大ダメージを受けました。
財務リスクによって会社の資金力が低下してくるなら、会社は経営危機に陥り最悪倒産してしまう可能性も生じます。
そのため、資金力をしっかり保つことができるように管理するようにしましょう。
コンプライアンスにおけるリスク
経営上ではコンプライアンスにおけるリスクも確認しておきましょう。
現在の会社においてコンプライアンスが特に重要視されており、もし違反した行動を起こすようなことがあれば世間からのバッシングなどで大きなイメージダウンにつながることがあります。
コンプライアンスには例えば、経営者の汚職や従業員の軽率な行動による不祥事、また製品の不備によるコンプライアンス違反などがあります。
このようなコンプライアンス違反が生じれば、消費者からも社会からも大きく信用を失うことになり、経営にも大きなダメージにつながることでしょう。
そのため、企業はコンプライアンス違反は何があるのかしっかり確認して、社会的イメージダウンにならないように注意しておくことが大事です。
最近では会社内部のセクハラやパワハラなどのハラスメントも、コンプライアンスに大きく関わってくるため、経営者だけでなく、従業員にも意識してもらう必要があるでしょう。
事故によるリスク
自然災害や人為的な事故の場合も経営リスクが生じることもあります。
日本は地震や台風などの自然災害があり、巻き込まれてしまったなら経営が停止してしまう可能性が生じます。
例えば、台風などの影響で機械が故障してしまったなら事業が停止してしまい、利益に関して大きな損害を被ることも考えられるでしょう。
また、自然災害によって一時的に業務を中断しなくてはいけないなら、計画に支障が出て取引先との信用問題に関わる場合もあります。
また、従業員がケガや死亡した際は会社側も労災として大きな責任を追求されるリスクも生じます。
このように自然災害や人為的な事故が発生するなら会社の経営や資金に大きなダメージが残ることもあるため、不確定なリスクにどのよう備える必要があるのか事前に対策を講じることが大事です。
情報漏洩によるリスク
企業は情報もしっかり管理しておかなくては、経営リスクにつながることもあります。
企業は顧客の個人情報や取引先の情報を保管しており、流出しないように対策を講じているでしょう。
もし、個人情報や企業の機密情報が漏洩してしまうと、会社の信用性だけでなく事業の利益も大きな損失を被ることになるからです。
例えば、個人情報が流出してしまうなら、大きく非難を受けることになり、顧客離れすることが考えられます。
また、取引先の場合だと損害賠償を支払うことになり、会社が大きな資金難に陥ることも考えられるでしょう。
そのため、情報は徹底的に管理する必要がありますが、最近では個人情報や機密情がサイバー攻撃により流出してしまう可能性もあります。
特に大手企業の場合はハッカーに狙われることも多いため、しっかりセキュリティの強化を行うことが重要です。情報管理も徹底することを意識してください。
経営におけるリスクマネジメントはどのように行える？
経営者は常にリスクを考えて対策を講じておかなければ、大きな損失を被ることにつながります。
ただ「どのようにリスクマネジメントしていく必要があるの？」と疑問を感じる人もいるでしょう。
リスクマネジメントは種類によって講じる必要がありますが、以下のような方法を行うことができます。
マニュアルを策定して意識を徹底させる
経営リスクのマネジメントとしてマニュアルを策定することができます。
マニュアルを策定しているなら従業員はどのように業務を行っていけはいいのか理解できるため、ミスを減らして事故予防も行うことが可能です。
例えば、商品製造の際に工程を失敗してしまうと欠陥品ができます。
そのまま商品として販売してしまうなら、顧客からの信用を失うだけでなく、商品作成と欠陥品の回収費用と手間もかなりかかるため、企業としても大きな損失を被ります。
しかし、マニュアルを丁寧に作成して商品工程の説明を記載しておくなら、ミスを防ぐことができ従業員の不祥事も未然に予防できるでしょう。
マニュアルは業務だけでなく、例えば「顧客とトラブルが生じたときにどのように対応するのか」「コンプライアンスの遵守として何ができるのか」「業務中の安全に関する定義」など分野ごとに分けて作成することで経営上発生し得るリスクを予防していくことが可能です。
マニュアルを作成して経営を円滑に進めていくことができるようにしましょう。
リスク分散してダメージを軽減するようにする
経営上のリスクは予防していても発生してしまうことも予想できます。
そのため、リスクをできるだけ小さくするために分散することも考えておくべきです。
もし、会社の意思決定や重要な情報システムが1箇所に集まっているなら、何か問題が生じたときに全ての業務が停止してしまう可能性があります。
例えば、地震や台風などで全てを統制している機器が破損するなら業務を行うことができず、経営上大きなリスクが生じることになるでしょう。
そのため、地震が多発しているなど発生しやすい地域で事業を行っているなら、万が一のことを備えて別の地域に事務所を設立して、重要なシステムを分散しておくことができます。
重要な情報も1つの場所だけで保管しておくならネットワークのエラーなどによって、全て消去されていると会社として大問題になります。
そのため、重要な情報もバックアップをとっておくなど、マネジメントしておくことが重要です。
また、懸念していたリスクが生じて事業がダメージを受けた際は復旧手順について策定しておくことも良い方法です。
注意していても事故が生じることはあるため、その後にどのように行動できるか指示書などを作成しておくなら、業務復旧もスムーズに行えてリスクダメージを軽減できます。
このような対策を講じておくようにしましょう。
情報セキュリティによるリスク回避も考える
経営者は情報セキュリティに関しても、リスクマネジメントしておくことが大事です。
どの企業でも会社における事業の情報や従業員の情報、取引先との機密情報などはコンピューターによって管理していることでしょう。そのため、個人情報の取り扱いやモラルにおいての知識を養うなど、情報管理を徹底することも必要です。
例えば、今ではスマートフォンによってSNSを行う人も多いです。
そのため、SNSの使い方について経営側からマニュアルを作成してリスク軽減を図ることもできます。
もし、従業員が機密情報をSNSを通して発信した場合、情報は拡散されるため、会社の経営戦略がバレてしまうリスクも想定されます。
もし、策略がバレてしまうなら、会社としても大損害を被ることになり、取引先が絡んでいるなら信用を失うことになるでしょう。
そのため、業務中はスマートフォンの持ち込み禁止やSNSにアップさせないなど、情報が流出しないように徹底管理しておくようにしましょう。
また、セキュリティも定期的の見直してアップデートや最新の技術を導入するなら、外部からの攻撃に対処することも可能です。
ぜひ、セキュリティもマネジメントして経営危機に陥らないようにしましょう。
経営リスクを考えて会社運営をしよう
経営者は常にリスクを考えてマネジメントしておくことが大事です。
経営リスクは複数あるため、それぞれ想定し得るリスクを予想して、1つ1つをしっかり回避または軽減できるようにする必要があるでしょう。
もし、経営リスクが生じれば、会社が倒産まで追い込まれることも十分あります。
円滑な経営はリスクをどれだけ抑えられているのかもポイントになるため、しっかり対策をしてください。
