【企業の採用・雇用シリーズ】雇用の失敗を防ぐリファレンスチェックとは?

雇用の失敗を防ぐリファレンスチェックとは? その他リスク

企業が中途採用を行うにあたり、履歴書と面接という通常の選考では志望者の本当の能力を見抜けない可能性があります。

「IT分野で公共システムの開発を10年やっていました」

と面接で話し、履歴書に書いていても本当にその業務に従事していたのかはわかりません。
従事していても開発でバリバリプログラミングしていたのではなく、雑用や営業をしていたのかもしれません。

中途採用で明らかなウソをつくのはNGですが、本当のことを言わないのはグレーゾーンです。

その能力があると判断し採用しても、実際にはそうではなかった、採用した人の「営業トーク」に騙されてしまったということもあるかもしれません。

祖新卒採用の場合、多くのケースではみんな同じスタートで1から育てるので、ポテンシャル勝負になりますが、中途採用はそうではありません。

本当に中途採用で即戦力になるのか確認することが大切です。今回紹介するリファレンスチェックはそうした中途採用のミスマッチを無セグためのサービスです。

最初にリファレンスチェックについて説明し、そのあとおすすめのリファレンスチェックサービスを紹介します。

ぜひみなさんの会社でもリファレンスチェックサービスの導入を検討してください。

リファレンスチェックとは何?

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リファレンスチェックとは中途採用の選考過程で、書類(履歴書やチャレンジシート)、面接によって求職者、応募者から申告された能力や性格などが正しいかどうかを、前職の上司や同僚にヒアリングして確認することをいいます。

別名「経歴照会」「身元照会」とも言われます。職業選択の自由があり、会社に黙って転職活動している人もいます。勝手にリファレンスチェックを行うことはできません。リファレンスチェックに当たっては、個人情報保護法に則って応募者の同意を得て行います。

リファレンスチェックの目的

リファレンスチェックを実施する目的は大きく分けて以下の3点になります。

雇用のミスマッチを防ぐ

冒頭で挙げたように、採用側が「公共システムのプログラム10年」のスキルを持っている人を求めていたのに、実際に応募した来た人は、システム営業などをしてきた人で、プログラミングスキルはないかもしれません。

公共部門に顔は利いても、採用側が求める人材でなかった場合、双方が不幸になります。このようなミスマッチをリファレンスチェックによって防ぎます。

リファレンスチェックによって、前職でどのくらい、どのような言語でプログラミングしていたのか、職務遂行能力はどの程度あるかなどが確認できます。

人材のミスマッチによって、採用した人が退職してしまえば、人事配置のコストも、その人へ支払う給与も、結果的に無駄になってしまいます。

書類・面接でわからない部分を確認する

履歴書やチャレンジシート、面接だけではわからないことがあります。採用選考に当たり、ウソをつくのはダメですが、本当のことを言わないのはある程度許されます。

求職者が、自分に都合の悪いことなどについて絶対に伝えなければいけないという義務はありません。

リファレンスチェックでは、そうした求職者にとって都合の悪いことや、話しにくいこと、短時間の選考では説明しきれないことも確認できます。書類や面接でわからなかった部分を補完します。

信頼関係が構築できる

身辺調査のようなことをされるので、むしろ信頼関係が損なわれるのでは?と思われるかもしれませんが、双方が隠し事をしていない状態で雇用契約を結ぶので、信頼感は構築されます。

求職者の経歴が正しいと第三者の証言で裏付けることで、企業側は安心しますし、求職者も申告内容、話した内容が正しいことが証明されるので、気が楽になります。

リファレンスチェックによって双方が納得し、隠し事がない状態で雇用契約を結べます。

リファレンスチェックと前職調査の違い

リファレンスチェックと似たものに前職調査があります。あるいは、興信所などを使った身辺調査をイメージする人もいるかもしれません。そういうものは求職者が嫌がりますし、社会的に問題になりそうです。

しかし、リファレンスチェックとは調査内容が異なります。

リファレンスチャックは求職者の「スキル」に関することであり、前職調査は「学歴」や「職歴」などに関するチェックです。

冒頭の例でもリファレンスチェックによってわかるのは、その人が本当にITプログラミングを10年していて、公共システムに強いかどうかというスキル面です。

前職調査の場合、そもそも「〇〇株式会社」に何年勤務していたのか、学歴は△△大学工学部で間違いないか、といった情報です。

後者については、虚偽があれば採用取り消しや文書偽造など大きな問題になりますが、個人情報保護法が厳格化したため、前職の企業に尋ねても個人情報を入手することが難しくなりました。

もちろん、出身地、親の職業、宗教等興信所が調べるレベルのことを行うのはリスクが大きすぎますし、そうしたことを今すれば大問題になります。

リファレンスチェックは、スキル、実績や人柄、コミュニケーション能力など証明書などではわからない定量化できない情報について、本人の同意を得て調べるものです。

リファレンスチェックの方法

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リファレンスチェックは、上述のように中途採用の選考過程で、求職者の前職での勤務状況や人物などについて関係者にヒアリングすることです。

リファレンスの方法は主に電話で行いますが、書面や面接を用いるケースもあります。

実際のチェックは、企業が直接前職の上司に聞く場合と外部のリファレンスチェック差0ビスに委託して行う場合があります。

リファレンス先は誰でも良いわけではなく、求職者の前職での仕事ぶりについて詳しい人でなければなりません。

直属の課長が良いのか、部長レベルなのか、その上の役員レベルなのか、これは前職の規模や部署の様子によっても異なります。

また、外資系企業のリファレンスチェックは、聞く対象がビジネス英語を十分使いこなせる人であることも重要です(求職先の人が流暢な日本語を話せないかもしれませんし、海外の本社がリファレンスチェックするかもしれません)。

リファレンスチェックを行う時期は、書類選考段階~内定後と会社によって差はありますが、多くの場合は、内定を出す直前にします。リファレンスチェックに問題なければ内定を出すというイメージです。

誰がリファレンス先を探すのか?

前職の上司と言っても、誰に聞くのかを誰が決めるのでしょうか?求職者が決めるのであれば、前職の上司と口裏合わせするかもしれません。逆に、ネガティブな要因で転職するなら、上司が求職者の悪口を言うかもしれません。客観的な第三者をいかに選べるかが重要になります。

求職者がリファレンス先を紹介する

リファレンスチェックは求職者の同意を得て行います。その過程で、企業側から求職者にリファレンスの提出を求めます。

求職者は2名以上のリファレンス先を提出します。仕事内容がわかる同僚、直属の上司などを紹介します。

求職者は該当する人に事前にお願いする必要があります。もちろん、その際に「盛って」話してくれるように前職の人に話をすることもできます。どういう経緯で転職に至ったのか、前職時の信頼関係などが問われます。

求職者がリファレンス先を紹介したあとは、企業側が引き取って前職側の人にリファレンスします。

応募先企業がリファレンス先を探す

求職者は応募先企業がリファレンスする旨に同意するのみで、あとは企業が誰に聞いてリファレンスチェックするのか決めます。

企業自身が主体となってリファレンスすることもありますが、前職の人間関係までわかることは稀です。同業他社であれば、ある程度横のつながりで誰に聞けばよいのかわかるかもしれませんが、他業種の場合は難しいでしょう。

そこでおすすめしたいのが、外部のリファレンスチェックサービスです。リファレンスチェックサービスは採用時のリファレンスチェックを専門にしている会社でノウハウがあります。

転職エージェントなどとの関係も良好で、スムーズに適切な人物へ聞けます。もちろん、費用は発生しますので、費用対効果を見極めてください。

しかし、専門サービスの調査能力は高く、書類や面接でわからない求職者のスキルについて的確に調査してくれるため、おすすめです。

企業独自がリファレンス先を探すケースでは、求職者の前職の会社がリファレンスチェックについて詳しくないと、「知らない人に個人情報は出せない」と拒絶される可能性があります。

リファレンスチェックサービスならば、その点も聞き出すノウハウを持っているのでおすすめします。

おすすめのリファレンスチェックサービス3選

企業側が外部のリファレンスチェックサービスに依頼した場合、おすすめのサービスを3社紹介します。ぜに採用に当たりご利用を検討してください。

Parame Recruit(株式会社Parame)

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画像引用:公式サイト

Parame Recruit公式Webサイト
https://parame.jp/

オンライン完結型のリファレンスチェックサービスの大手です。

質問項目や回答者条件を設定し、回答URLを発行して推薦者(前職の関係者)に依頼します。

前職の関係者はそのWebフォームで回答していくスタイルです。

進捗通知やリマインドの機能を備えており、採用側の負担を減らせます。さらに、独自アルゴリズムで候補者(求職者)の性格傾向も分析し、提携する採用コンサルタントのフィードバックコメントも付けて返信します。

さらにオプションとして、スキル以外の調査(職歴、学歴、資格、SNS)もできます。SNSについては、炎上傾向にある人を避けられるのでポイントが高いです。

回答取得後に前職関係者と直接やり取りできます。知りたいことを深く聞けるのもメリットが大きいです。

back check(株式会社 ROXX)

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画像引用:公式サイト

back check公式Webサイト
https://backcheck.jp/

リファレンスチェック結果を平均3日で取得できます。回答率90%以上と非常に高く、情報に信頼性があります。

すでに同じ人についてリファレンスチェックができている場合、それを別の企業の採用の際にも使え、迅速性があります。

やはりこちらのリファレンスチェックサービスも、過去の職歴や学歴に加えて、コンプライアンス関係の情報(破産歴、SNS炎上、反社会的勢力との付き合いなど)を入手できます。

ASHIATO(エン・ジャパン株式会社)

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画像引用:公式サイト

ASHIATO公式Webサイト
https://ashiatohr.com/

転職サイト、転職エージェントでおなじみのエン・ジャパンが手掛けるリファレンスチェックサービスです。

さまざまな求人を取り扱っているエン・ジャパンのノウハウや経験を活かして、ネガティブチェックよりも求職者の「活躍」「実績」の可視化に注力しています。

スキルについてのネガティブな情報ではなく、「この人ほかにもこんなスキルもあり役立つかもしれませんよ」という情報も提供します。

オンラインでヒアリングを完結できるのも特徴で、求職者が転職後職場に定着するようなアドバスも含めてサービス提供します。

リファレンスチェックサービスを利用して採用のミスマッチを防ごう!

採用のミスマッチは、それまでにかけた費用がすべて無駄になってしまいます。転職サイト経由でも転職エージェント経由でも、ある程度フィルタにかけられますが、完全にその人のスキルを見抜けません。

採用面接は時間が決まっていて、ある種の「化かし合い」でもあります。ウソを言わなければ、求職者に落ち度はありません。彼らも採用されるよう必死なのです。

リファレンスチェックサービスを利用することで、お互いのすき間を埋め、双方の信頼関係を高めた上で新しいメンバーとして迎え入れられます。

おすすめのリファレンスチェックサービスは信用と実績があり、自社独自で行うよりも確度の高い情報が得られます。

せっかく採用にお金をかけるならば、もう1ステップ、リファレンスチェックサービスを導入し、確実な人材を採用しましょう。

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